相続対策・贈与対策
相続税
相続税は、人の死亡により財産を相続又は遺贈により取得した人に対して課税される税金です。個人間の資産格差の調整のため、一定金額を超える財産を取得した場合には、その財産から一定額を相続税として納税してもらうというものです。被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10ヶ月以内に被相続人の住所地の所轄税務署に申告し納税することになっています。
贈与税
贈与税は贈与によって財産を受け取った人に課税されます。不動産購入資金を贈与されたときはもちろん土地や建物などの不動産、車などの資産を無償で譲り受けた場合、贈与税がかかります。贈与税が課税される者は毎年1月1日から12月31日までの1年間の贈与財産の合計額に対する贈与税を翌年2月1日より3月15日までの期間に申告と納税をします。
贈与税や相続税は国の政策により、税率や控除額等が変動することがあります。従いまして、税理士や司法書士など専門の有資格者からのアドバイスが必要となります。弊社では、お客様のご要望に応じ随時アドバイザーへの紹介が可能ですので、お気軽にお問合せください。
相続税
相続財産
相続(遺贈を含む)により取得した財産は相続税の課税対象となります。
本来の相続財産 |
相続などにより取得した財産。土地、建物、現預金、有価証券など。 |
みなし相続財産 |
被相続人の死亡に起因して得られる財産。死亡生命保険金、死亡退職金など。 |
マイホームの土地・建物
- 土地の評価は通常路線価額(下記路線価図見本)により、路線価額の定められていない地域では固定資産税評価額に一定の倍率を乗じて求めます。なお、一定の要件を満たす宅地については、小規模宅地の評価減の特例を受けることができます。
- 建物の評価は固定資産税評価額と同額となります。一般的に新築時の建物の固定資産税評価額は建築価格の60%前後となっているようです。
遺産分割協議書
遺言で遺産の分割方法が決まっている場合、遺産の分割は遺言によります。遺言がない場合、遺産は全て共同相続人の共有財産になります。そこで共同相続人は協議をし、遺産の分割をします。分割協議の内容は分割協議書を作成し、共同相続人が押印することにより確定します。この分割協議に特別の期限はありません。もし被相続人名義の不動産が残っていた場合、その不動産は相続を確定しなければ売却等の処分ができません。また一度分割協議を終了した後に、分割をやり直しても税務上は認められないので気をつけて下さい。再分割してしまうと相続人間での贈与とみなされ贈与税の対象になることもあります。
贈与税
贈与税の計算
課税価格 = 贈与財産価額 - 110万円(基礎控除)※1 |
税額 = 課税価格 × 税率 - 控除額※2 |
※1 基礎控除・・・年間110万円以内の贈与は申告不要です。
※2 贈与税の税率・控除額は税理士にご確認下さい。
土地・建物を贈与する場合、その価額は原則として相続税評価額となります。贈与税の場合は小規模宅地の評価減の特例は適用されません。
贈与とされる行為
現金や不動産などの贈与であれば、一般の人にもわかりやすいのですが、意外と気がつかない贈与もあります。税務上は次のような行為も贈与に含まれます。
- お金の受渡しがないのに財産の名義を変更したとき。
夫しか資金を出してないのに夫婦共有とした場合や、親が資金を出しているのに親の名義がない場合など。
- 親族の名を借りて、財産を取得したとき。
自分が借金をできないため、親が借入れをし、親の名義で取得し、借入金は自分で返済している場合など。
- 借金を免除してもらったとき。
親より借入れし、その後返済をしないことにする場合など。
- 常識的でない返済条件で、親族などから借金したとき。
無利子やあるとき払いの催促なしなどの条件で一般の銀行・金融機関の条件と大幅に違う場合など。
- 時価よりも著しく安い(高い)価格で財産を買い受けたとき。
親より時価3,000万円のマンションを1,000万円で買い受けた場合など。
おしどり贈与「夫婦間贈与」の特例
妻の内助の功を評価して設けられた特例が、「おしどり贈与」(贈与税の配偶者控除の特例)です。この特例により、マイホーム又はマイホームの購入資金のうち2,000万円(基礎控除と合わせれば2,110万円)までは無税で贈与を受けることができます。
税額 = (贈与財産価額 - 2,000万円 - 110万円) × 税率 - 控除額※ |
※ 贈与税の税率・控除額は税理士にご確認下さい。
適用要件
- 婚姻期間20年以上
入籍してから20年以上経っていること。内縁関係は認められません。
- 居住用不動産かその取得のための金銭
マイホームか、あるいはマイホームの購入資金のいずれかです。
- 翌年3月15日までに住み、その後も住み続けること
贈与を受けた翌年の3月15日までに住み、その後も住み続けなければなりません。
- 一生に一度の適用
この特例は同一の配偶者からの贈与につき、一生に一度しか使えません。
- 申告が必要
贈与税が発生しない場合でも、贈与税の申告が必要になります。
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